2010.01.29 Friday
有楽町で逢いましょう。
有楽町のシネカノンが民事再生法を申請したというニュース。
シネカノンでは一度も映画を見る事がなかったけど
一時、立て続けに通った事がある。
宇都宮の閉館して数年たった映画館の再生プロジェクトに関わっていた時で
その規模と個性的な映画館を目指したいという運営側の熱い思いの
そのモデルになっていたのがシネカノンだったのだ。
規模は本当に小さかったけど、内部の至る所に映画への思いと
巨大産業に斜に構える姿勢が、そこかしこにあふれる
本当になんというか愛すべき映画館だった。
その目に見えない映画への思いのディテールを
何とかつかみたくて足を運んだ。
そのプロジェクトは残念ながらワンマンオーナーの
突然の中止宣言で実現には至らなかった。
運営側の若い担当者の熱い思いに背中を押されて
こちらも気合いが入っていただけに
その時はちょっとばかり落ち込んだのを思い出す。
最新の映像音響システムを抱えたシネコンも嫌いではないけど
(シネコンで見る土曜の夜のレイトショーのアクション映画なんて
最高の週末の夜の過ごし方だと思う)でもシネカノンのような気骨のある
個性的な映画館がやっていけない街の風景はかなり寂しい。
そういえば有楽町マリオンの西武も…。
もう都内の一等地だって、なんの保証にもならない。
どんどん地方の時代になってきている。