2011.01.24 Monday
本当に欲しいモノ
最近、気になっていることがあって
本当にみんな欲しいモノを手に入れているのかな?と。
こんなことを言うと身もフタも無い話だけれど
本当に欲しいモノってそうそう簡単に手に入らない、入るはずがない。
自分の好きな物やコトを、キチンと人に伝えることができる人は稀です。
というかそういうことができないのが普通で
そういう自分も、ほとんど上手く説明できた試しがない。
だけど本当に欲しいモノを手に入れようと思ったら
そこを避けては通れないはず。
自分の欲しいモノは、自分にしかわからない。
例えば、
3年前に旅行先で見かけた、あの店のあのドアの感じ…だったり
懐かしい友人の家に遊びにいった時の、あのキッチンの雰囲気…だったり
子供のころ住んでいたあの家の天井の高さ…だったり
自分のお気に入りのことは、自分でしか語れないのです。
もし自分でそれを作ることができなければ、それを伝え続けるしか無い。
伝えることができなかったら、その言葉を探し続けるしかないのです。
でもきっと必死で探し出した自分の「お気に入り」は、強いはず。
その本当に欲しかったものを手に入れた喜びは、代え難いはずです。
いつも何かを手に入れるとき(例えば買い物とか)「恐い」と感じます。
それが自分の傍らにあることで、今までの価値感がどう揺らいでしまうのか
もしかしたら、全てをぶちこわしてしまうのか、とか考えます。
もちろん、買い物は大好きですから、本当に欲しいものが手に入った時の
あのフワッと浮き立つような、何とも言えぬ快楽を忘れたことはないけれど
手に入れることを恐いと思う感覚も、大切にしたいと思っています。
本当に欲しいものは、簡単には手に入りません。手に入るわけが無いのです。
周りには情報があふれ、手を伸ばせば「無意識の代替品」がゴロゴロしています。
でももしその代替品に手を出した瞬間、その向こうにある本当に欲しかったモノは
代替品の向こうで、さらに霞んでしまうのです。
だから時間をかけて何度も自答し、周りに語りかけ、たくさん想像してください。
そしてそれを僕らに伝えて欲しいと思います。
伝え続けてくれている限り、僕らは全力でそれを考えます。
本当に欲しいものは、そう簡単に手に入らない。
「おまかせ」ではけっして手に入らない、入るわけが無い。
考えることをやめなければ、僕らも一緒に考え続けられるので。
本当に欲しいモノを探す家づくり。
そんな家づくりができればいいな、と思います。